保健師国試 用語集
疫学・保健統計
- 罹患率:一定期間に新たに疾病が発生した頻度を示す指標。人年(観察期間の合計)を分母とする人年法の罹患率(発生率)を指し、人口を分母に人口10万対で示すこともある。
- 累積罹患率:観察期間中に新たに疾病が発生した人の割合。「観察期間中の新規患者数 ÷ 観察開始時点の対象者数」で求め、その期間に発症する確率(リスク)を表す。
- 有病率:ある一時点で、対象集団の中で疾病を有している人の割合。罹患率が「新規発生」を示すのに対し、有病率は「その時点での断面」を示す。
- 相対危険(相対危険度):曝露群の罹患率(または死亡率)が、非曝露群の罹患率の何倍であるかを示す指標。要因と疾病の関連の強さを表す代表的な指標。
- オッズ比:症例対照研究で用いられる、要因と疾病の関連の強さを示す指標。まれな疾病では相対危険度の近似値として解釈できる。
- 寄与危険割合:曝露群の疾病罹患のうち、その曝露要因が原因で説明できる割合。「(曝露群の罹患率−非曝露群の罹患率)÷曝露群の罹患率×100」で求める。
- 敏感度(感度):スクリーニング検査の性能を示す指標の一つ。真に疾病がある人のうち、検査で正しく陽性と判定された割合。値が高いほど見逃し(偽陰性)が少ない。
- 特異度:スクリーニング検査の性能を示す指標の一つ。真に疾病がない人のうち、検査で正しく陰性と判定された割合。値が高いほど偽陽性が少ない。
- 標準化死亡比(SMR):観察集団の実際の死亡数が、基準集団の年齢階級別死亡率をもとに算出した期待死亡数の何倍かを示す指標。年齢構成の異なる集団間の比較に用いる。
- 健康の社会的決定要因(SDH):WHOが示す枠組みで、健康格差を生み出す社会的な要因を指す。社会階層に関わる構造的決定要因と、その経路にあたる中間的決定要因に整理される。
- プライマリヘルスケア(PHC):1978年のアルマ・アタ宣言で提唱された理念。住民参加、地域資源の活用、適正技術の使用、多分野間の協調、アクセスの公正性を活動原則とする。
- 一次予防:疾病の発症そのものを防ぐ段階の予防。健康増進(健康教育・栄養・運動など)と特異的予防(予防接種・環境整備・事故防止など)を含む。
- 二次予防:すでに発症している疾病を早期に発見し、早期に治療する段階の予防。健康診断やがん検診などのスクリーニングが代表例。
- 三次予防:発症後の重症化や再発を防ぎ、機能の回復・維持、リハビリテーション、社会復帰を支援する段階の予防。
- ポピュレーションアプローチ:リスクの高低にかかわらず集団全体に働きかけ、集団全体のリスク要因の分布を望ましい方向にずらして、疾病の発生を減らす方法。
- ハイリスクアプローチ:疾病を発症するリスクが高い人を健康診断などで見つけ出し、その人たちに重点的に介入する方法。
- 合計特殊出生率:15〜49歳の女性の年齢別出生率を合計した指標。1人の女性が仮に一生の間に生む子どもの数に相当し、少子化の代表的な指標。
- 健康寿命:健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間。平均寿命との差は、日常生活に制限のある期間を意味する。
- コホート研究:ある要因に曝露した群と曝露していない群を一定期間追跡し、疾病の発生を比較する観察研究。罹患率・相対危険・寄与危険を直接求められる。
- 症例対照研究:疾病のある人(症例)とない人(対照)を選び、過去の曝露状況を遡って比較する観察研究。効果の指標にはオッズ比を用いる。
- 交絡:曝露と疾病の両方に関連する第三の要因(交絡因子)の影響で、曝露と疾病の真の関連が歪められること。研究デザインや解析で制御する。
保健活動の理論・方法
- ヘルスプロモーション(オタワ憲章):1986年のオタワ憲章で提唱された、人々が自らの健康をコントロールし改善できるようにするプロセス。5つの活動領域が示された。
- 地域診断:地域の健康課題とその背景を、統計データなどの量的情報と住民の声などの質的情報から把握し、優先的に取り組む課題を明らかにする保健師の活動。
母子保健
- 健やか親子21(第2次):母子保健分野の国民運動計画。2015年度から2024年度までの第2次計画では、すべての子どもが健やかに育つ社会の実現を目標に掲げている。
- 特定妊婦:児童福祉法に基づき、出産後の養育について出産前から支援を行うことが特に必要と認められる妊婦。経済的困窮・若年妊娠・支援不足などが該当理由となる。
- 母子健康手帳:母子保健法に基づき、妊娠の届出をした者に市町村が交付する手帳。妊娠・出産・乳幼児期の健康状態や保健指導の記録を一冊で管理できる。
- 産後ケア事業:母子保健法に基づき市町村が実施する事業。出産後の母子に対し心身のケアや育児支援を行い、産後うつ予防や虐待予防につなげる。
- 乳児死亡率:出生1000人に対する、生後1年未満の死亡数の割合を示す指標。地域の衛生水準や母子保健水準を反映する代表的な指標とされる。
- 乳幼児健康診査:母子保健法に基づき市町村が実施する乳幼児の健診。1歳6か月児健診と3歳児健診は市町村に実施義務がある。
- 新生児マススクリーニング:先天性代謝異常などを新生児期に早期発見し、早期治療につなげるために、生後数日の新生児全員を対象に行う血液検査。
- 母子保健法:母性並びに乳児および幼児の健康の保持・増進を図ることを目的とする法律。妊娠の届出、母子健康手帳の交付、乳幼児健康診査、未熟児の訪問指導・養育医療などを定める。
- 児童福祉法:児童の福祉を保障する基本法。児童を18歳未満と定め、児童相談所、児童福祉施設、里親、要保護児童対策地域協議会、小児慢性特定疾病対策などを規定する。
- 要保護児童対策地域協議会:児童福祉法に基づき地方公共団体が設置する、要保護児童・要支援児童・特定妊婦などの情報共有と支援の協議を行う関係機関のネットワーク。
- 母体保護法:不妊手術と人工妊娠中絶に関する事項を定め、母性の生命健康を保護することを目的とする法律。人工妊娠中絶は指定医師が、妊娠22週未満に限り行える。
- 次世代育成支援対策推進法:次代の社会を担う子どもが健やかに生まれ育つ環境整備のため、国・自治体・事業主に行動計画の策定などを求める法律。基準を満たした企業は「くるみん」の認定を受けられる。
- 成育基本法:成育過程にある者とその保護者、妊産婦に対し、成育医療等を切れ目なく提供するための施策を総合的に推進する法律(2018年成立、2019年施行)。
精神保健
- 精神保健福祉法:正式名称「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」。精神障害者の医療・保護や社会復帰の促進、自立と社会参加の支援などを定める法律。
- 任意入院:精神保健福祉法に基づく入院形態の一つで、本人の同意に基づいて行われる入院。精神科病院における入院の基本形態とされる。
- 医療保護入院:精神保健指定医の診察により入院の必要性が認められ、家族等のうちいずれかの者の同意がある場合に、本人の同意がなくても行われる入院。
- 措置入院:精神障害のために自身を傷つけまたは他人に害を及ぼすおそれがある場合に、2名以上の精神保健指定医の診察結果が一致したとき、都道府県知事の権限で行う入院。
- 自殺対策基本法:自殺対策を総合的に推進するための法律。2016年の改正で、都道府県・市町村に地域自殺対策計画の策定が義務づけられた。
- 医療観察法:重大な他害行為を行い、心神喪失等で不起訴・無罪等となった者に、適切な医療と観察・指導を行い社会復帰を促す制度。地方裁判所の審判で処遇が決まる。
- アルコール健康障害対策基本法:多量飲酒、未成年者・妊婦の飲酒などの不適切な飲酒によるアルコール健康障害の発生・進行・再発の防止と、本人・家族への支援を定める法律(2013年成立)。
高齢者保健・介護
- 介護保険法:加齢に伴う要介護状態等に対し、必要な保健医療サービス・福祉サービスを給付する社会保険制度を定めた法律。保険者は市町村、被保険者は40歳以上の者。
- 地域包括ケアシステム:重度の要介護状態になっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けられるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援を一体的に提供する体制。
- 要介護認定:介護保険サービスを利用する際に必要な、心身の状態に応じた介護の必要度を判定する仕組み。要支援1・2、要介護1〜5の区分がある。
- フレイル:加齢に伴い心身の活力(筋力・認知機能・社会とのつながりなど)が低下し、要介護状態になりやすくなった状態。適切な介入により健康な状態に戻ることができる可逆性を持つ。
- 地域包括支援センター:地域包括ケアシステムの中核機関として市町村が設置し、保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員などが高齢者の総合相談や権利擁護、介護予防ケアマネジメント等を行う機関。
- 認知症基本法:「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」。認知症の人が尊厳を保持し希望を持って暮らせる共生社会の実現を目的とし、2024年に施行された。
- 老人福祉法:老人の福祉に関する原理を明らかにし、老人福祉施設や老人居宅生活支援事業などを定める法律。やむを得ない事由による措置の根拠法でもある。
- 高齢者虐待防止法:高齢者(65歳以上)への虐待の防止と、養護者への支援を定める法律。虐待の通報先は市町村で、地域包括支援センターが相談・対応の窓口となる。
福祉・障害・難病
- 難病法:「難病の患者に対する医療等に関する法律」。難病患者への良質で適切な医療の確保と療養生活の質の維持向上を目的として、2015年に施行された。
- 指定難病:難病のうち、患者数が人口の一定割合に達せず、客観的な診断基準が確立しているなどの要件を満たし、厚生労働大臣が指定した疾病。医療費助成の対象となる。
- 障害者総合支援法:障害者・障害児が基本的人権を享有する個人としての尊厳にふさわしい日常生活・社会生活を営めるよう、自立支援給付や地域生活支援事業を定める法律。難病患者も対象に含む。
- 児童虐待防止法:「児童虐待の防止等に関する法律」。身体的・性的・心理的虐待とネグレクトを定義し、早期発見の努力義務や通告義務、国・自治体の責務を定める。
- 児童相談所:児童福祉法に基づき都道府県・政令指定都市等に設置される児童福祉の専門機関。児童の相談、一時保護、虐待対応などを担う。
- 障害者虐待防止法:障害者への虐待の防止と養護者への支援を定める法律。養護者、障害者福祉施設従事者等、使用者の3つの虐待者を対象とし、発見した者に通報義務がある。
- 障害者差別解消法:障害を理由とする差別を禁止し、共生社会の実現をめざす法律。行政機関・事業者に「合理的配慮の提供」を求め、民間事業者も2024年4月から義務となった。
- 発達障害者支援法:発達障害の早期発見・早期支援と、切れ目のない支援を定める法律。自閉スペクトラム症、学習障害、ADHDなどを対象とし、発達障害者支援センターが相談を担う。
- 生活保護法:日本国憲法第25条に基づき、生活に困窮する国民に最低限度の生活を保障し自立を助長する法律。8種類の扶助があり、福祉事務所が実施する。
- 障害者基本法:障害者施策の基本理念と、国・地方公共団体の責務を定める法律。障害者を「障害および社会的障壁により日常生活・社会生活に相当な制限を受ける者」と定義する。
感染症対策
- 感染症法:正式名称「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」。感染症をまん延のおそれなどに応じて一類〜五類等に分類し、対応措置を定める。
- 感染症の類型(一類〜五類):感染症法が感染症を危険性の高さなどに応じて区分した分類。一類〜五類、新型インフルエンザ等感染症などがあり、分類ごとに対応措置が異なる。
- 一類感染症:感染症法で最も危険性が高いとされる分類。エボラ出血熱、ペストなどが該当し、原則入院や就業制限、建物への立入制限・消毒など強い対応措置がとられる。
- 二類感染症:感染症法で一類に次いで危険性が高いとされる分類。結核、ジフテリア、SARS、MERSなどが該当し、入院勧告・措置や就業制限が可能。
- 三類感染症:感染症法の分類で、特定の職業への就業によって集団発生を起こしうる感染症。コレラ、細菌性赤痢、腸管出血性大腸菌感染症、腸チフス、パラチフスが該当する。
- 四類感染症:感染症法の分類で、動物や蚊などを介してヒトに感染する疾患が中心。A型肝炎、E型肝炎、狂犬病、マラリア、デング熱、日本脳炎などが該当し、媒介動物対策が中心となる。
- 五類感染症:感染症法の分類で、発生動向の把握と情報提供による予防が中心の感染症。季節性インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症(2023年5月〜)、麻しん、風しん、梅毒などが該当する。
- 基本再生産数(R0):ある感染症に対して誰も免疫を持たない集団において、1人の感染者が平均して何人に感染を広げるかを示す指標。1を超えると流行が拡大する。
- 予防接種法:感染症の発生・まん延を予防するため、予防接種の実施や健康被害の救済を定める法律。定期接種にはA類(集団予防)とB類(個人予防)がある。
- 感染症発生動向調査(サーベイランス):感染症の発生状況を継続的に収集・分析し、その結果を迅速に還元する仕組み。全数把握と定点把握がある。
- 結核対策:感染症法の二類感染症である結核について、医師の届出、接触者健診、服薬支援(DOTS)などにより、発生・まん延を防止する保健活動。
- 検疫法:国内に常在しない感染症の病原体の侵入を、船舶・航空機の検疫により防ぐ法律。一類感染症や新型インフルエンザ等感染症などの検疫感染症を対象とする。
健康づくり・生活習慣病
- 健康日本21(第三次):健康増進法に基づく国民健康づくり運動。第三次は2024年度から2035年度までで、健康寿命の延伸と健康格差の縮小を最終的な目標に掲げる。
- 特定健康診査(特定健診):高齢者医療確保法に基づき、医療保険者が40〜74歳の被保険者・被扶養者に実施する、メタボリックシンドロームに着目した健康診査。
- 特定保健指導:特定健康診査の結果から、生活習慣病のリスクが高い人に対して行う保健指導。リスクの程度に応じて動機付け支援と積極的支援に区分される。
- メタボリックシンドローム:内臓脂肪の蓄積に加え、血圧・血糖・脂質のうち2つ以上に異常を重複して持つ状態。日本の診断基準では腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上が必須項目。
- 日本人の食事摂取基準:健康増進法に基づき厚生労働大臣が定める、健康な個人・集団の摂取すべきエネルギーと栄養素の基準。5年ごとに改定され、推定平均必要量・推奨量・目安量・耐容上限量などの指標がある。
- がん対策基本法:がん対策を総合的・計画的に推進するための法律。がん対策推進基本計画の策定、がん診療連携拠点病院の整備、緩和ケア、がん登録などの根拠となる。
- 食育基本法:食育を国民運動として推進するための法律(2005年制定)。食育を「生きる上での基本であって、知育・徳育・体育の基礎となるべきもの」と位置づけ、食育推進基本計画の策定を定める。
- 歯科口腔保健法:国民の生涯にわたる歯・口腔の健康を保つため、歯科疾患の予防や口腔の健康保持を総合的に推進する法律(2011年施行)。厚生労働大臣が基本的事項を定める。
環境保健・食品衛生
- 食品衛生法:飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、国民の健康の保護を図るための法律。営業許可・届出制度、食品等の規格基準、HACCPに沿った衛生管理などを定める。
- HACCP(ハサップ):原材料の受入れから製造・出荷までの工程で、危害の原因となる要因を分析し、重要管理点を定めて継続的に監視・記録する衛生管理の手法。
- 水道法:水道の布設・管理を適正にし、清浄で豊富低廉な水を供給して公衆衛生の向上と生活環境の改善を図るための法律。
- 水質基準と塩素消毒:水道水が満たすべき水質の基準。消毒には塩素を用い、給水栓での遊離残留塩素を0.1mg/L以上(結合残留塩素は0.4mg/L以上)に保つ。
- 環境基本法:環境の保全に関する基本理念を定める法律。典型7公害を規定し、人の健康を保護し生活環境を保全するうえで維持されることが望ましい環境基準を定める。
- 廃棄物処理法:廃棄物の排出抑制と適正処理を定める法律。一般廃棄物は市町村、産業廃棄物は排出事業者が処理責任を負い、感染性廃棄物は特別管理廃棄物に区分される。
- 墓地、埋葬等に関する法律:墓地・納骨堂・火葬場の管理と埋葬・火葬が支障なく行われることを目的とする法律。埋葬・火葬は死後24時間を経過した後でなければできず、市町村長の許可が必要。
産業保健・労働衛生
- 労働安全衛生法:労働基準法とあわせて、職場における労働者の安全と健康を確保し、快適な職場環境の形成を促進するための法律。健康診断・ストレスチェック等を規定。
- ストレスチェック制度:労働安全衛生法に基づき、常時50人以上の労働者を使用する事業場に実施が義務づけられている、労働者のストレスの状況を把握するための検査制度。
- 産業医:労働安全衛生法に基づき、常時50人以上の労働者を使用する事業場に選任が義務づけられている、労働者の健康管理等を行う医師。
- 特殊健康診断:有機溶剤、鉛、特定化学物質、粉じんなど有害な業務に従事する労働者を対象に、事業者に実施が義務づけられている健康診断。
- 労働基準法:労働条件の最低基準を定める法律。法定労働時間は1日8時間・週40時間で、休憩、休日、時間外労働、年次有給休暇、産前産後休業などを定める。
- 労働者災害補償保険法(労災保険):業務上の事由または通勤による労働者の負傷・疾病・障害・死亡に対して保険給付を行う制度。保険料は全額事業主が負担し、パートやアルバイトも対象となる。
- 育児・介護休業法:育児や家族の介護をする労働者が、仕事と家庭を両立できるよう、育児休業・介護休業・子の看護等休暇などを定める法律。
- 労働衛生の3管理:労働衛生対策の基本である作業環境管理・作業管理・健康管理の3つ。これに総括管理と労働衛生教育を加えて「5管理」と呼ぶ。
- 衛生管理体制(衛生管理者・衛生委員会):労働安全衛生法に基づく事業場の衛生管理の仕組み。常時50人以上の労働者を使用する事業場では、衛生管理者・産業医の選任と衛生委員会の設置が義務となる。
学校保健
- 学校保健安全法:学校における児童生徒・教職員の健康の保持増進と、学校安全の確保を目的とする法律。健康診断・感染症による出席停止・学校環境衛生基準などを規定。
- 養護教諭:学校教育法に基づき小中高等学校等に置かれる、児童生徒の養護をつかさどる教員。保健室を拠点に健康管理・保健教育・保健指導を担う。
災害・健康危機管理
- 災害サイクル:災害の発生から復興、次の災害への備えまでを、急性期・亜急性期・慢性期・静穏期・準備期などの時期に分けて捉える考え方。時期ごとに保健活動の重点が異なる。
- DMAT(災害派遣医療チーム):大規模災害や多傷病者が発生した事故などの現場に、急性期(おおむね48時間以内)から活動できる機動性を持った、専門的な訓練を受けた医療チーム。
- 健康危機管理:医薬品、食中毒、感染症、飲料水その他何らかの原因により、国民の生命・健康の安全を脅かす事態に対して行う、発生予防・拡大防止・治療などの活動。
保健医療制度
- 医療計画:医療法に基づき都道府県が策定する、地域の医療提供体制の確保に関する計画。医療圏の設定、基準病床数、疾病・事業ごとの医療連携体制などを定める。
- 5疾病6事業:医療計画で医療連携体制の構築が求められる分野。5疾病はがん・脳卒中・心筋梗塞等の心血管疾患・糖尿病・精神疾患、6事業は救急・災害・へき地・周産期・小児・新興感染症等。
- 医療保険制度:国民皆保険のもと、被用者保険・国民健康保険・後期高齢者医療制度などが、病気やけがの際の医療費の一部を負担する社会保険制度。
- 医療法:病院・診療所などの医療提供施設の開設・管理や、医療提供体制の確保を定める法律。病院は20床以上、診療所は19床以下で、医療計画の策定根拠でもある。
- 高齢者医療確保法:医療費の適正化と高齢者医療の確保を目的とする法律。特定健診・特定保健指導の実施根拠であり、75歳以上を対象とする後期高齢者医療制度を定める。
- 臓器移植法:臓器移植に関する基本事項を定める法律。臓器提供を前提とする場合に限り、脳死が人の死とされ、2010年の全面施行以降は家族の承諾で提供でき、15歳未満からの提供も可能。
- 国民健康保険法(国保):被用者保険などに加入していない住民を対象とする医療保険。2018年度から都道府県が市町村とともに保険者となり、財政運営の責任主体を担っている。
地域保健・法規制度
- 地域保健法:地域保健対策の推進に関する基本指針や、保健所・市町村保健センターの設置等について定めた法律。従来の保健所法を1994年に改正・改称して成立。
- 保健所:地域保健法に基づき都道府県・政令指定都市・中核市等が設置する、地域保健対策の広域的・専門的・技術的拠点となる行政機関。
- 健康増進法:国民の健康の増進を図るための措置を定めた法律。健康日本21の推進根拠、受動喫煙防止、国民健康・栄養調査の実施などを規定する。
- 市町村保健センター:地域保健法に基づき市町村が設置できる、住民に身近な対人保健サービスを総合的に行う拠点。健康相談、保健指導、健康診査などを行う。
- 保健師助産師看護師法:保健師・助産師・看護師の資格、免許、業務、義務などを定める法律。保健師は厚生労働大臣の免許を受け、保健指導に従事することを業とする者と定義される。
- 配偶者暴力防止法(DV防止法):配偶者からの暴力を防止し被害者を保護する法律。配偶者暴力相談支援センターの設置、保護命令制度、医療関係者による通報などを定める。