保健師国試で6回連続出題されたテーマは?第107〜112回を集計

保健師国家試験の第107〜112回すべてに出題された13のテーマを、過去問660問のタグから集計。統計・疫学・災害・結核など、毎回出るテーマの回ごとの出題数と実際の問われ方、勉強の優先順位を解説します。

このページでわかること


「毎回出る」テーマを、過去問のデータから探しました

保健師国家試験の対策では、「何が出やすいか」を知ることが、勉強の順番を決める手がかりになります。当サイトの出題傾向の記事では、分野別・テーマ別の問題数を集計しました。この記事では、見方を変えて、第107回から第112回までの6回すべてで出題されたテーマを取り出します。

1回だけ、またはたまたま2〜3回出たテーマは、運や時事の影響を受けます。一方で、6回すべてに登場するテーマは、試験の設計上、毎回問われる土台と考えてよいはずです。そこで、HokenPassに収録している660問(各回110問)につけたタグ(問題のテーマを表すキーワード)を数え直し、6回すべてに現れたテーマを調べました。

集計の方法と、注意してほしい点


6回すべてに出題された13のテーマ

6年間(6回)で、タグの数え上げ上、6回すべてに現れたテーマは13ありました。問題数の多い順に並べます。

テーマ 合計 第107回 第108回 第109回 第110回 第111回 第112回
統計 52問 13 7 5 9 11 7
健康診査 42問 6 10 7 7 7 5
感染症 41問 6 7 13 2 6 7
高齢者 40問 3 11 13 2 3 8
災害 36問 7 7 7 2 7 6
疫学 33問 7 5 4 4 8 5
学校保健 30問 6 3 2 4 8 7
結核 25問 5 6 5 4 2 3
産業保健 22問 7 2 5 1 4 3
認知症 18問 3 6 1 2 3 3
養護教諭 18問 2 3 4 3 5 1
母子保健 17問 5 3 2 1 3 3
予防接種 11問 1 2 3 2 1 2

表を見ると、次のことが分かります。


テーマごとの、実際の問われ方

ここからは、13のテーマについて、過去問でどのような形で問われてきたかを整理します。過去問へのリンクは、「第◯回午前(午後)◯問」の形で示します。

統計:調査の名前と、指標の意味を結びつける

「統計」は、次の4つのタイプに分かれます。

  1. どの調査で何が分かるかを問う問題:患者調査(第107回午前16問)、学校保健統計調査(第108回午後29問)、人口動態統計の年齢階級別の死因(第109回午前4問)など。調査の目的・対象・実施主体を、セットで覚えておく必要があります。
  2. 指標の計算方法を問う問題:合計特殊出生率の算出方法(第110回午前19問)、第3四分位数の計算(第110回午前40問)など。
  3. 検定・推定の考え方を問う問題:95%信頼区間(第111回午後27問)、相関(第108回午後26問)など。
  4. グラフや表の読み取り:数値をそのまま覚えていなくても、資料から読み取って答える問題です。

調査の名前と内容は、保健師国試の統計学対策で整理しています。

健康診査:根拠法と対象・時期を取り違えない

乳幼児健診(3歳児健康診査の事例:第107回午前42問)、学校の定期健康診断(第107回午後31問)、事業者が行う一般健康診断(第107回午後33問)、結核の接触者健康診断(第107回午後50問)など、「健康診査」のタグは、さまざまな場面にまたがります。共通する出題の型は、誰が・誰に・いつまでに・何の法律で行うかを入れ替えた選択肢です。数字の暗記表で、期限や対象年齢をまとめて確認するのが効率的です。

感染症・結核・予防接種:法律の枠組みと、保健所の動きをセットで

感染症法の規定(第107回午前22問)、腸管出血性大腸菌感染症の発生届を扱う事例(第107回午後12問)、定期接種と任意接種の区別(第108回午前13問、第109回午後10問、第110回午後10問)が代表例です。

結核は、感染症の中でも特に出題が目立ちます。結核に対する特異的予防(第107回午後3問)、地域での服薬確認(第107回午前13問)、接触者健康診断を扱う事例(第107回午後48〜50問、第108回午前47〜49問)など、予防から治療完遂の支援までが問われます。法律の枠組みは保健師国試の感染症対策、結核の対応は結核対策や潜在性結核感染症の用語ページで確認できます。

疫学:指標と研究デザインの「型」で解く

有病率(第107回午前29問)、スクリーニング検査の指標(第107回午後19問)、人年法(第107回午後35問)、マッチング(第107回午後52問)など、定義を理解しているかを試す問題が中心です。疫学は、出題の型が決まっているため、一度理解すれば、安定して得点できます。感度・特異度・コホート研究・症例対照研究の違いは、特に頻出です。

災害:時期ごとの優先事項と、制度・組織を押さえる

災害拠点病院(第107回午前23問)、事業継続計画(BCP:第107回午後14問)、避難行動要支援者名簿(第107回午後26問)、災害救助法(第107回午後25問)、リスクコミュニケーション(第108回午前27問)など、制度の知識を問う問題と、発災後の時期ごとの対応を問う事例問題があります。時期ごとの優先事項は、災害保健活動対策で整理しています。

学校保健・養護教諭:職種の役割と、数字の暗記

学校環境衛生(第107回午前15問)、保健教育(第107回午後32問)、学校給食に関する養護教諭の職務(第108回午前15問)、学校生活管理指導表(第109回午前12問)などが並びます。誰が何を担当するか(校長・保健主事・養護教諭・学校医・学校薬剤師)の区別は、毎回のように問われます。学校保健の対策記事と、養護教諭・学校医・学校歯科医・学校薬剤師の用語ページが役に立ちます。

産業保健:役割の分担と、職場での健康管理

衛生管理者(第107回午前37問)、トルエンを扱う職場の事例(第107回午前28問)、地域産業保健センター(第108回午前17問)、ストレスチェックの集団分析(第107回午後46問)など、制度と事例の両方が出ています。産業医・衛生管理者・保健師の役割は、産業保健の対策記事で整理しています。

高齢者・認知症:地域包括ケアの仕組みと、支援の進め方

地域包括支援センターに寄せられた相談を扱う事例(第107回午前4問)、アウトリーチ(第108回午後1問)のほか、認知症の高齢者の支援を扱う事例(第108回午前41〜43問など)が出題されています。制度の知識は介護保険の対策記事や地域包括支援センターで確認できます。

母子保健:家庭訪問の優先度と、制度の整理

市町村保健師の家庭訪問の優先度(第107回午前3問)、母子健康手帳の記録(第107回午前32問)、子育て世代包括支援センター(第107回午後29問)などが出題されています。母子保健の対策記事と、母子健康手帳の用語ページで確認できます。


勉強の優先順位をどう考えるか

6回すべてに出るテーマは、勉強の優先順位を決める、確かな根拠になります。ただし、次の点に注意してください。

1. 「統計・疫学」は、早めに型を身につける

統計と疫学を合わせると、タグの数え上げ上は約85問になります(重複あり)。出題の型が決まっており、一度理解すれば確実に得点につながります。直前期にまとめて覚えるより、早い時期から、毎週少しずつ問題を解いておくと安心です。

2. 「感染症・災害・学校・産業」は、制度と役割を表で整理する

これらのテーマは、法律の名前、実施主体、数字、職種の役割といった、暗記の要素が大きい分野です。取り違えやすい項目は、比較表にして並べると、定着しやすくなります。

3. 回による増減に振り回されない

感染症や高齢者のように、回によって出題数が大きく変わるテーマでは、「この回は少なかったから次は出ない」と考えるのは危険です。6回すべてに出ているテーマは、次回も出る可能性が高いと考えて、全体を満遍なく押さえておきましょう。

4. 出題数の少ない予防接種は、確実に拾う

予防接種は、範囲が狭く、毎回1〜3問出ています。定期接種・任意接種の区別、A類疾病とB類疾病の違い、実施主体を覚えておけば、確実に得点につながります。


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よくある質問

毎回出るテーマだけ勉強すれば合格できますか?

おすすめしません。毎回出るテーマは優先して取り組むべきですが、これは13のテーマに絞って勉強すればよいという意味ではありません。回によって出題が偏る分野もあるため、全体を満遍なく押さえたうえで、毎回出るテーマの得点を確実にする、という順番が現実的です。

出題数の集計は、公式のデータですか?

いいえ。HokenPassが問題ごとにつけたタグを数えた、当サイト独自の集計です。公式の出題区分とは異なり、タグの付け方による揺れも含みます。傾向をつかむための目安として活用してください。