地区視診
保健師が地区を歩いて、街並み・住環境・人の動き・社会資源などを、自分の目で観察して情報を得る方法。地域診断の質的な情報収集の1つ。
地区視診は、保健師が実際に地区を歩き、街並み、住環境、交通、人々の様子、社会資源(店・公園・医療機関など)を、自分の目で観察して情報を得る方法です。地域診断の情報収集では、公式統計(二次資料)に加えて、キーパーソンからの聞き取りと、地区視診を組み合わせます。
国試では、「何を知りたいか」に合った情報源を選ぶ問題として出ます。例えば、ひきこもりの40〜50代の子をもつ高齢者からの相談が増えていると感じたとき、まず優先して集めるのは、保健師がすでに持っている相談記録の情報で、地区視診では分かりません。家にひきこもっている人の状況は、外から見て分からないためです。一方、独居高齢者が増え、孤立死のリスクがある地区では、日頃から高齢者世帯を見守る民生委員から聞き取ることが、優先度の高い情報収集になります。
実態把握は、既存の資料(相談記録・統計)の整理を先に行い、不足する情報をアンケートやインタビューで補う、という順序で進めます。地区視診は、数字に表れない地区の雰囲気や環境を知る方法として位置づけます。