第111回 保健師国家試験 午前問42(疾病の予防と管理)過去問と解説
糖尿病重症化予防対策のために、国保データベース〈KDB〉で情報を抽出した。その結果、ヘモグロビンA1c(HbA1c) 6.5%以上、尿蛋白(±)以上、推算糸球体濾過量(eGFR) 60mL/分/1.73m²未満の者の約8割が男性で、そのうちの6割が未治療だった。A市では、50歳代の男性の人工透析患者が急増していた。そこで、未治療の40~50歳代の男性をターゲットに3回コースの糖尿病重症化予防教室への参加を働きかけたところ、40人の参加申し込みがあった。 初回の糖尿病重症化予防教室の内容で最も適切なのはどれか。
- 糖尿病性腎症の正しい知識
- A市における人工透析の医療費
- 40~50歳代に適した運動の紹介
- 糖尿病の重症化を予防する食生活
解説
対象者は未治療のまま糖尿病腎症が進行し重症化するリスクを抱えているため、初回の教室ではまず、糖尿病性腎症がどのような病態で、放置すると人工透析に至る可能性があることなど、疾病についての正しい知識を提供し、重症化への理解と受診・治療への動機づけを高めることが最も重要である。医療費の説明や具体的な運動・食生活の指導は、疾病についての理解が深まった後の段階で行う方がより効果的である。